1年に一度、浅井先生に沖縄まで来て頂いて開催している介護アロマ講座は、
早いもので今年で6年目になります。
開講後すぐに、細々と2~3人でボランティア活動をしていましたが、メンバーが増えグループとして本格的に動き始めたのは約3年前。
「介護サポートグループ アロマの“わ”」と名前をつけ、無償ボランティアだけでなく有償サービスとしても広げていきたいねというメンバー全員の想いが現実となったのは、約2年前。
デイサービス、グループホーム、小規模多機能施設の3か所に月に2~4回、
訪問してハンドトリートメント&足浴をさせて頂いています。
‘継続は力なり’という言葉が本当にそうだなと思えたのは約1年経った頃です。
施設長さんから「最初はスタッフの手のが回らない寝たきりの方などに、私たちの代わりにコミュニケーションを取ってもらえたらと思ってお願いしたんですが、1年経った今、手のかかる不穏な方達が、とても穏やかになってきたことに気づき、素晴らしいことだなと驚いています。
この結果が出たのは、継続して通い続けて下さったおかげだと思います」という感想を頂きました。
1回、2回では変化は感じられなくても、続けていくことで目に見える大きな変化に繋がっていることがとても嬉しく思いました。
また、女性長寿世界一の沖縄県・北中城村の施設にも訪問させて頂きました。
ここは、介護保険を使っていないお元気なお年寄りの方が通うデイサービスです。
おひとり週に1回しか通えないデイサービスなのにも関わらず、月~金曜日まで毎日20名、合計100名の利用者さんがいらっしゃいます。
しかも90才の方は当たり前、100才の方までいらっしゃいます。
(介護保険を使っていらっしゃらないんです!)
皆さん、オシャレでお気持ちが若く、ハンドトリートメントを受けることをとっても喜んで下さいます。
北中城村は予防に力をいれておられ、少しでもそのお手伝いが出来ることがとても有り難く、また誇りに思います。
施設によっては「アロマって何?」とおっしゃるところも少なくありません。
まだまだ広がりはこれからだと思っています。そのため、まず認知して頂くためにイベントにも積極的に参加しています。
地道な活動が介護アロマを広げていく一番の近道だと思っています。
これからもメンバーで楽しく活動していきたいと思っています。
「支える人こそ支えが必要」
小澤竹俊先生は「支える人こそ支えが必要」と常日頃からおっしゃってます。
ケア不足は利用者さんだけではないのだと思いました。
ケアは予防であり、予防こそ生活の質を高めることにつながるのです。
しかし日本の保険制度では医療も介護もケアや予防には無力でカバーされていません。
先日介護職の労働組合「日本介護クラフトユニオン」の調査で介護職の7割がいやがらせ被害を受けた経験があるという結果でした。
介護職にはヘルパーやケアマネも含まれています。利用者やその家族から棒言や暴力などパワーハラスメントに該当するいやがらせを受けた経験があることがわかった。
「攻撃的な態度で大声を出す」がもっとも多く「サービスの強要や契約外のサービスを要求する」などサービス提供に関する不満が多い。暴力を振るう、人格を否定する、唾を吐かれた、物を投げられたなどもあった。
こんなストレス下での介護職に人気がないのは当然の結果だとも言える。賃金も安いうえ介護労働環境の調査から今後も人材不足は続くことであろう。
介護アロマは利用者さんばかりに目を向けるのではなく、仲間の介護職や自宅で抱える介護者にも介護アロマを提供して介護の取り巻く環境を根本的に変えない限り、この劣悪な状況は続くことであろう。