映画「つもぐもの」は、主演の介護老人は和紙を漉く頑固一徹な職人気質。

ワーキングホリディで介護をするつもりでなく来日した韓国からの少女?(ヨナ)が、思いもかけず老人の介護をすることになり、その二人がぶつかり合いながら展開していく。

「零コンマ5ミリ」以来の本格的に介護をテーマにした映画だ。

言葉も風習も日韓での違いを超えて最後にこころ穏やかにそれぞれが人生のステージに別れを告げる。

韓国女性の介護指導役の日本人の介護福祉士が素人の韓国女性に手を焼くが、老人対応には「楽しんでます」と言い切る素人介護役の韓国女性は日本人の介護専門家にはない介護を楽しむマインドがある。

中リップ

映画のシーンでも車椅子を押すところで、介護専門家の安全第一の慎重な車いすの扱いと違って、スピードオーバーで暴走させてしまうのを寧ろ喜んでいる。

周りの介護士からは身勝手な行動をとるヨナに非難の目を浴びせる。

しかし車椅子に乗ったご老人の表情のフリーズしていたやる気なさの顔が見る見るうちに喜々として表情に変わってきてしまって相好を崩す。

危ないことを承知でこの車いすをもてあそんだ韓国人のヘルパーを非難できるであろうか?

 

なんでも安全第一で無難に済ませてしまうのは簡単であるが、果たして命が脳が喜んでいるであろうか?

常々介護アロマセラピストは、「脳をよろこばす仕事」と講座でも必ず言う事にしている。

 

安全安心第一である介護がお年寄りを無力に陥れているとしたら介護生活に夢も生きる喜びもがなくなってしまう。

介護職員としては優秀でもそれは職務上での評価でしかないと、この映画の興奮した老人を制するシーンを見て思った。

 

その素人の非常識のミスマッチが一般常識に疑問を投げかける。

最後まで尊厳を保って生き方生活の支援をするという介護保険のコンセプトは何であろうか。

家族が何を求めるのか、老人本人が何を求めているのか、そして取り巻く環境が何を今果たさなければならないのか、専門家の落とし穴がないかどうか。

少しでも従来とは違った発想も必要なこともあるという介護のあり方についていろいろ考えさせられる映画だった。

 

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