老後生活の夢を! 老老介護に優しいこころを! 家族の絆は海よりも深く!!
「四十年(よとせ)過ぎ 妻と歩めし 瀬戸の人生 うず潮の道 今ぞなっかし」
冒頭に一句、随所に一句がその思いを31文字に語っている。
介護映画の傑作と私も断じる。
佐々部清監督も生涯のベストムービーと命がけのこの作品に賭ける思いを語る。
その指先が背中をさする触れ合いが、そして優しくかける言魂が介護アロマのスピリットに通じるものがあった。
五感をフルに生かしてこそ「脳を喜ばす」私の講座介護アロマのコンセプトはこの映画にも生かされていた。
怒りは限界があるが、優しさには限界がないという言葉に共感した。
支え合う老夫婦の姿・行動・言葉のやり取りすべてがいたわりの心の交流が
ひしひしと伝わってくる。
優しさは滲み出る感情の発露であると心からの対応が今、介護現場にも求められる。
映画の中で夫の息抜きがタバコとパチンコというのが可笑しかった。
介護保険前のこの時代を今と比べ、決して制度だけで解決する問題ではないことをこの映画に学んだ。
ノウハウ技術だけでは立ち行かないところに人間対応の介護現場での厳しさ苦しさが潜んでいる。
全国民にこれからの高齢社会を迎えるにさしあたって見てほしいと願う啓蒙教育映画であろう。そして人の優しをを育み気が付きどういう人生で終わりたいかを考えさせられる尊い作品となっている。