果物はミキサーでスムーズにすると飲みやすい。一瞬ぷーんと香る果物の匂いはフルーティという言葉がピタッと当てはまる。
幼少時、私の家の近くの柿の木があり、秋になると柿をもぎ取りその場で口に入れていた。誰も当時は柿泥棒とは言われなかった。
食べ物も当時は豊富にある訳でなく、5人兄弟の四番目の私はいつも食事を争う中でおいてけぼりを食った。
柿の主もそんな事情を知っていたのか、お咎めをすることもなかった。
わざわざ果樹園で育てた果物を食べる時代ではなかったので、私の場合は庭先の樹木に果物が実っていると当たり前のように黙って取って食べたものだ。
その代表的なのがイチジクとビワ。果物特有の香りが鼻を突いた。
私にとってはイチジクとビワは糖分とミネラルビタミンの栄養源であった。そして香りまでプレゼントしてくれた。そんな果物の香りに今でも郷愁を感じる。