NHK人気番組ザ・プロフェッショナルに出演の在宅訪問医小澤竹俊先生の公開講座に先週参加した。
番組での穏やかな語り口そのままで90分の講座でも終始、その物腰は変わらなかった。
「穏やかに」が今回の最大のキーワードであった。
本人と家族の穏やかさをいかに保つか!穏やかな顔の表情を作り出すような環境をいかに心がけるか?
皆さんと共に今日は考えてみたいと思いますと市民対象者向けの講座の出だしはこう切り出した。
その穏やかさを死後に至るまでサポートし続けることとその目標は、死で終わりではない。
苦しむ人への援助は自分のことをわかっている人がこの世に1人だけでもいれば嬉しい。
「そうなんです」と本人からその言葉を引き出すための反復をすること。
反復は決してオーム返しではない。
理不尽な痛みであるスピリッチュアルペイン は専門家では手におえない。一般の家族身内周辺の人たちの存在が必要。
苦しみから得る教訓や夢があったら苦しみから解放される。苦しみに意味を見出せないでいると地獄の苦しみになる。
最後は選ぶことができる自由である穏やかになれる「支え」を探す。
介護アロマは穏やかになれる「香り」をそして「癒しの手」を差し伸べることが支えになると改めて確信した。
支援者の一人である介護アロマセラピスト自身が穏やかになれるために、
死を直前に控えその不安を少しでも香りと癒しの手で支えになれば、関わるすべて人々に穏やかな空気が蔓延することであろう。
講座の最後に「誰かの支えになろうとする人こそ、一番、支えを必要としています」という介護者に対しても
目を向ける必要があることを痛感した。